遊佐町の名峰鳥海山を麓から望む、築40年の和風平家宅にお住まいのKさんからご相談がありました。
なんでも江戸時代から亘り受け継いできた由緒ある旧家とのことです。
お伺いしてみると、重厚な外観や、二間続きの和室、立派な彫刻を施した欄間に圧倒されます。
とても素晴らしい邸宅ですが、やはり経年劣化により、玄関からホール付近、隣の和室8帖辺りの雨漏り、平家とはいえ、少し傾斜の緩い瓦屋根など、40年の歳月による傷みも見受けられます。
下地材等は朽ちてきている状況でした。
台所・浴室は、新築した当時のままお使いのため、キッチン流し台やタイル張りの壁、浴槽と痛みが激しい状態です。
20年前に増築された部屋は、酷い結露に悩まされているとのことです。
浴室及び洗面脱衣場は、居間と勝手口との間にあり、使い勝手が悪く間取りの変更が必要な状態です。
寝室として使われている和室、客間として使われている和室は、ライフスタイルの変化から洋室への変更をお望みです。
このような状況のため、構造躯体である柱だけを残し、屋根瓦を葺き替え、建物全体をリフォームすることとなりました。
玄関と立派な二間続きの和室だけはそのままに、外壁の張り替えからサッシなどの鋼製建具の交換も含め大がかりなリフォームです。
使い勝手の悪かった浴室及び洗面室は、新たに居間から廊下を設け、使いやすい北側の寝室があった場所に設置しました。
北側にあった寝室は、浴室及び洗面脱衣場のあった場所に洋室として生まれ変わりました。
立派な二間続きの和室は残し、それ以外の和室はこれからのライフスタイルに合うように全て洋室に変更しました。
建物への思い入れや愛着はそのままに、性能や機能を現代に合わせたフルリノベーションな施工となりました。
工事中
完成